17.02.2023
Introduction
南三陸町観光協会は、新型コロナウイルスの影響で休止していた、教育旅行生などの民泊の受け入れを3年ぶりに再開した。特に都市部の学生は、地域の暮らしに触れ、住民と交流できる機会としてリピーターが多く、休止期間中も問い合わせが絶えなかっただけに、待望のリスタート。3、4日には第1号として、5軒の家庭が台湾からの学生27人を迎え入れた。
同協会によるとコロナ前は、町内各地区の家庭20数軒で中学生、高校生を中心に年間千人以上を民泊で受け入れていた。感染拡大による教育旅行の自粛、受け入れ先の家庭の不安などから、2020年の春先に民泊を休止した。
感染対策の普及などで教育旅行が通常通り行われるようになり、協会への問い合わせも増加。これを受け、感染防止策を取るなどして受け入れ可能な家庭で再開することにした。
再開第1号は、被災地研修で台湾から来町した防災ジュニアリーダーの高校生、大学生27人。3日、南三陸ポータルセンターで対面式があり、受け入れ先の家庭が、担当する学生一人一人の名前を書いたプリントを掲げて迎え入れた。
志津川小森の西城良子さん(66)は「台湾の子は、日本文化を学ぼうとする気持ちが強い。良い思い出になれば」、台湾・彰化県出身のチン・キンカンさん(19)は「地域の人と一緒に過ごせることが楽しみ。会話も携帯電話のアプリがあるから大丈夫」と楽しみにしていた。
同協会では今後、宿泊せず住民との交流のみを日中に行う「ホームビジット」も導入する考えで、「コロナ禍で受け入れ先が十数軒に減ったことは課題だが、より多くの希望者を受け入れることができるよう、協力してくれる家庭を増やしていく」と話している。